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Vd:発電機瞬時電圧降下[%]

X′d:発電機直軸過渡リアクタンス[PU]

X" d: 〃 直軸初期過渡リアクタンス[PU]

 

(式32)によってXeの値を求めるために必要な発電機定格電流及び電動機始動電流の値はメーカーから入手しなければならない。

なお、一般に発電機は瞬時電圧変動特性がいわゆるJEM 1274(船用交流発電機)の(3)特性のものを使用するので、この場合はX"′d=0.22としてよい。

(備考)

JEM 1274(船用交流発電機)の(3)特性とは発電機が定格周波数で無負荷運転中、定格電圧で定格電流の80[%]に相当する負荷(125[%]インピーダンス)を力率0.4以下で突然加えた場合、瞬時電圧変動率が15[%]以内におさまる特性である。また、この場合X"′dが0.22となるのは次のようにして求められる。

 

092-1.gif

図2.24 負荷投入時の単相等価回路

 

図2.24の等価回路において、投入負荷のインピーダンスは発電機定格電圧(V)を掛けた時発電機定格電流(IG)が流れた場合が100[%]インピーダンスであるから発電機定格電流の80%が流れる場合の投入負荷インピーダンスは1/0.8=1.25[PU]、すなわち125[%]インピーダンスとなる。

また80[%]の投入負荷時の発電機瞬時電圧降下が15[%]であるから図2.24から次の式が成り立つ、

092-2.gif

次にJEMで規定されている投入電流の大きさと発電機瞬時電圧降下の関係を図2.25に示す。

 

 

 

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