(iv) 復水ポンプ及び真空ポンプ
(v) 燃料油清浄機及び潤滑油清浄機(主機の運転に必要なものに限る。)
(vi) 制御用又は始動用の油圧ポンプ及び空気圧縮機
(2) 主ボイラ又は主要な補助ボイラのための補機にあっては、次に掲げるもの
(i)給水ポンプ (ii) 燃料ポンプ(iii) 強制給排気送風機
(3) ビルジポンプ
(4) その他管海官庁が指示するもの
25 第2種補機(船舶の推進に関係のある補機)
次のいずれかに該当する補機
(1) 第1種補機
(2) バラストポンプ及び消火ポンプ(非常用のものを除く。)
(3) 操船補機(操舵装置等をいう。)、甲板補機(揚錨機、係船機等をいう。)及び荷役装置、冷蔵設備等に用いるもの
(4) 通風機(機関室、ボイラ室、タンカーの貨物油ポンプ室等の取扱者の健康に障害を与えるガス又は火災の危険性を有するガスが発生するおそれのある場所に設置するものに限る。)
(5) その他管海官庁が指示するもの
上記の各重要負荷への給電は主配電盤(又は非常配電盤など)から、それぞれ単独回路とすることが望ましい。もし、集合始動器盤などから分岐する場合は、1号機、2号機などの同一用途の負荷は、他の集合始動器盤から分岐することが望ましい。
前にも述べたように、重要負荷への給電に対する各規則の要求は異なるが、例えばABSのように重要負荷への給電回路の保護協調に対して、後述の選択遮断方式を厳密に適用することが要求されるような場合には、現在の配線用遮断器(MCCB)の特性では一般に図5の樹枝状配電においては選択遮断の実現は困難なため、重要な負荷への給電は主配電盤(又は非常配電盤など)から単独回路とせざるを得ない場合がある。
(4) 二重給電切換方式
重要な負荷の一群又は個々の負荷に対して、それぞれ二重の給電回路を設け、一方の給電回路が故障の場合に他の回路に切換える方式を二重給電方式という。非常電源がある場合には、その非常母線に対しては、その電源部も対象に含めて自動切換が行われる。
船舶設備規程によれば総トン数1,600トン以上の外洋航行船では、舵取電動機への給電回路は2組としなければならず、そのうちの1組の回路は非常用配電盤を経由して差し支えないことになっている。また総トン数が1,600トン未満の外洋航行路でも舵取装置の動力源が主、補ともに電力のみである場合は2回路での給電が必要である。また、航海灯への給電回路も二重とする必要がある。