(説明)
外洋航行船とは次の船舶をいう。
(1) 国際航海に従事する旅客船
(2) 国際航海に従事しない旅客船であって遠洋区域又は近海区域を航行区域とするもの
(3) 国際航海に従事する総トン数500トン以上の非旅客船(漁船を除く。)
(4) 国際航海に従事しない総トン数500トン以上の非旅客船であって遠洋区域又は近海区域を航行区域とするもの
内航ロールオン・ロールオフ旅客船
国際航海に従事しないロールオン・ロールオフ旅客船(注)であって沿海区域又は平水区域を航行区域とする総トン数1,000トン以上のものをいう。
(注) ロールオン・ロールオフ旅客船
ロールオン・ロールオフ貨物区域(貨物を通常水平方向に積卸しすることができる貨物区域であって、船舶の全長又は全長の相当の部分にわたって区画されることのないものをいう。)又は車両区域を有する旅客船をいう。
2.2.1 発電機
(1) 発電機の形式
最近の船用交流発電機は、自励式又は、ブラシレス方式がほとんどで、直流発電機を励磁機として直結しているものは採用されていない。交流発電機は静止励磁装置を発電機本体の上部に搭載したものが多く、設置場所の節約と冷却風の採り入れを励磁装置を通して、強制冷却することにより部品の小形化を図るなどそのメリットは多い。大容量発電機は、本体を全閉形とし、上部に空気冷却器を搭載し、海水又は清水で冷却した空気を循環させる方式をとる。
空気冷却器は管の破損に対して冷却水が機器内部に侵入しないように管を二重にするなどの安全対策が必要である。
回転子は、突極形に比べて円筒形の採用が増加しつつある。円筒形はタービン発電機のように高速機に適し、遠心力に対して高い耐久性をもつ。また制動巻線が回転子周辺に均一に分布させられるので波形も良好なものが得られる。一方残留電圧による誘起電圧の自立確立に難点がある場合は、初期励磁用回路を備えておくことが望ましい。
直流機は、蓄電池充電用には分巻発電機が適しているが、一般には複巻発電機を採用し、負荷変動による電圧の変動を少なくするようにすべきである。
(2) 発電機の容量と台数
発電機及び原動機は、定格をこえないで、定格出力の約10%の余裕を保って運転されるのが一般的に効率がよいといえる。