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2・13・4 ジャイロコンパス

ジャイロコンパスは、三軸の自由をもつジャイロに指北装置を付加して、ジャイロ軸を南北方向に向ける。それだけでは地球表面の自転による傾斜と旋回の影響を受けて軸振揺を起こすから、更に制振装置を付加して地球表面上で北を向かせて見かけ上静止させたものである。また、速度や動揺によって誤差を生ずるので、これの防止措置が講じられている。

ジャイロコンパス本体は、マスターコンパスと呼ばれ、これだけでは針路の測定や物標方位の測定に利用できないので、必要な場所に備えられたレピータコンパスに角度伝達装置によって方位を伝達することもできる。

 

2・13・5 音響測深機

音響測深機は船底に装備した送波器から海底に向って音波を発射し、その音波が海底から反射してきて受波器に受信されるまでの時間を測定し、水中音波の伝播速度から水深を求めるものである。

また海底までの途中に魚群がいると、これらからの反射もある。魚群のような弱い反射体の探知を目的として漁業用に使われるものを魚群探知機といっているが、両機ともほとんど同じもので、使用目的だけが違っているだけである。

 

2・13・6 船速距離計(ログ)

船の速力や航程を測る装置を総称してログ(Log)という。

(1) えい航ログ

船尾又は船側から特殊なローテータをえい航し、ローテータの回転数から航程を測定するもので、速力は直接指示しない。

(2) 船底ログ

(a) 電磁ログ

電磁ログは電磁誘導を利用して速力を測定するもので、低速での精度も良く、後進時の速力も指示できる。航程は積分器により求める。速力、航程とも電気的に指示し、どこでも容易に指示できる。

(b) ドップラーログ

ドップラーログは音響測深機と同じく、船底部に装備された送受波器から船首方向及び船尾方向の斜め下方に発射された音波の反射波を受信し、受信周波数のドップラー効果による周波数の変化を利用して速度を得る装置である。

 

 

 

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