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それでφ2を打ち消すためにPコイルに一次負荷電流I'1が流れる。このI'1によってI'1N1の起磁力が生じ磁束φが生じる。

このφ1はφ2と反対方向で磁束φ2を打ち消すので磁束φのみが鉄心を通ることになる。故に一次と二次の起磁気力は等しく次の式が成り立つ。

 

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図2.29 負荷電流と磁束の関係を示す概念図

 

2・3・4 極性及び端子記号

変圧器の極性とは、その端子に現われる誘起電圧の相対的、時間的の方向を表す。変圧器の電圧は供給電圧の周波数に等しい変化をしているものであるが、ある瞬間を考えれば電圧の方向は一定であるから、ただ1個の巻線を考えると極性の必要はないが同時に2個以上を考える場合には極性は極めて重要である。一次側をU1V1、二次側をU2V2としたときU1V1間に適当な電圧を加えU1U2を接続してV1V2間の電圧が一次電圧と二次電圧の和が表れる場合を加極性、差が現われる場合を減極性という。船舶のみならず一般に減極性が用いられる。

 

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