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また、自船の針路と速力等をジャイロコンパス、ログ等からの信号を入力として、内蔵のマイクロコンピュータによって処理し、衝突回避に必要な情報を得ることができる。

注 1 国際海事機関(IMO)ではこの装置をARPA (automatic radar plotting aids)と称している。

2 CPAはclosest point of approachの略

3 TCPAはtime to CPAの略

 

4・9・20 電子海図表示・情報システム(ECDIS)

電子海図表示・情報システム(ECDIS: Electronic Chart Display and Information System)は、航海用センサーにより得られる船位情報と、航海用電子海図から選定された情報を表示することができる。この表示画面上には、航海士により入力される航路計画と航行監視、必要に応じ付加的な航海関係情報を重畳表示することもできる。適当なバックアップ装置を備え、1974年SOLAS条約の第V章第20規則で要求される「更新された海図」に適合するとして承認できる航海用情報装置である。

 

4・9・21 ワンマン・ブリッジ・コントロール・システム

近代化船の船橋は、航海中の船内全体の司令塔の位置づけの傾向が強くなり、一人で航海当直、操船ができることが望まれている。これらを背景として、NKはこのワンマンブリッジコントロールに関する船橋設備規則を平成5年に発行している。この内容は、船橋の配置及び作業環境、航海機器などの一般規定の他に、ワンマン操船のための事故予防並びに船橋作業支援に対する規定がある。

船橋の配置に関しては、視界の確保のための船橋の高さ、前面窓の大きさ及び船舶の周囲視界の確保のための作業場所と視野を遮る障害物との相互関係が規定されている。船橋の作業環境としては、船橋の振動、騒音、照明、空調設備などを十分考慮するように規定されている。

航海設備としては、レーダー、電子式船位計測装置、自動針路保持装置などの一連の航海計器・装置等の操作性と安全性を考慮した配置と機能について規定されている。

事故予防に関する規定は、当直航海士が正常に当直業務についていることを確認できるよう配慮したものであり、定期的な間隔(12分以内)で適当な確認操作がない時の警報及び警告転送システムが要求されている。

船橋作業支援に関する規定は、一人当直を念頭に置いた一段と高度な航海装置を配慮したものであり、航海機器の統合化並びに情報の集中化を図るための船橋情報システムのほか電子海図とレーダー映像の重畳表示システムの装備やオートトラッキングシステムが要求されている。

 

 

 

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