私共の学会も今後一層若手の活躍を促進していきたいと願っています。使節団のメンバーの皆さんは、ハードスケジュールでしたが無事に任務を全うして帰ってこられ、本当にご苦労様でした。先程パネリストからも紹介があった様に、日本の造船や関連工業を取り巻くマリンエンジニアリングのグループはまだまだ頑張っているぞ、という印象を与えることができたと私も思います。今後とも5人の方々には学会の将来のため、日本の海事産業のために、これをきっかけに研鑚を積んで欲しいと願っています。
若い人には色々の良さがありますが、何と言っても行動力があるということ。この辺を裏返してお願いというかコメントさせて頂くと、行動力が先に来るということはよいことなのですが、行動の後に思考が来なければいけない。年をとってきますと、先に考えてなかなか行動が鈍ってしまうという通弊がありますが、若さというのはその逆です。振り返って自分なりの評価、或いは団員だけの率直な評価もやって欲しいと思うわけです。一例を挙げますと、ヨーロッパの人達はニコニコ調子のいい人もいますが、なかなか辛口の人もおります。或いは口では調子がよくても心の中では別のことを考えている人もあり、その辺の読みも大切だと思います。私が多少気にするのはコマーシャリズムの問題です。学会を代表して行く場合には、時にコマーシャリズムを抑えなければいけないという局面もあっただろうと思います。その辺で、会われた向こうの方々のリストを拝見しますと、口では言わないが顔色に出したのではないかと少々感じております。今後のYME派遣においても、学会としてよりスマートなYMEプレゼンテーションが必要ではないかと思っております。よかったよかったというだけではなくて、反省すべき点もひそかに反省しておいて、そういった意味での研鑚を積んで頂ければ今後の見通しは明るいと思います。
5人の方を出して頂きました企業サイドのご理解にも感謝の意を表したいと思います。準備の段階から報告会まで企業サイドのご協力あってのことと感謝申し上げております。
最後に、今日ご参集下さいました皆さんに改めてお礼を申し上げます。お褒めの言葉が多かったように思いますが、何せ経験豊富な方が多数ご出席ですから、訝しく思われる点もあったかと思います。私自身もありましたが、可愛い子には旅をさせよという言葉もございます。今後の若手の発展を期待して、それに免じてお許し頂きたいと思います。学会としてはこの若手の活躍を大いに期待しておりますと共に、今後も全力を尽くして参る所存でございます。皆さんにも宜しくご協力をお願いします。
司会 どうも有難うございました。それでは最後に、本日の報告会をご準備頂いた企画委員長の安江委員長に閉会の挨拶をお願いします。
安江 本日は長い時間どうも有難うございました。YMEで行かれた皆さん、今日は貴重なご意見を頂きましたので、今後は企画委員会としましても、これを反映して若手の皆さんに参加しやすい様なことを考えていきたいと思います。今日ご出席頂きました方には、会社に帰られましたら是非若手をこういう会に出して頂ける様なことを考えて頂きたいと思います。
司会 どうも有難うございます。それでは、これにて閉会とさせて頂きます。
参考文献
1) 会告、舶機誌、35-8 (平12-8)、i