“命を助けることの大変さを実感”
「人の命を助けるということは、いかに大変かがよく分かりました」。災害救助をテーマにした東京消防庁主催の「ファイヤーフェスティバル2000」(東京ビッグサイト)で名誉消防署長を務めた女優の山口紗弥加さんが、消防ヘリコプターが登場するなど、大規模な消防演習を体験した。
人工呼吸など応急手当ての実演も行われた。山口さんは人工呼吸法を学んだ。災害を防ごうとキビキビと動く消防士、人命救助に取り組む特別救助隊員たち。それを目のあたりに見た山口さんの口から出た言葉が、「命を助けることがいかに大変かということが分かりました」だった。
この「ファイヤーフェスティバル」には、昨年九月、仕事先の台湾で台湾中部地震を経験した俳優の加勢大周さんもトークショーに参加。「台湾で大地震を経験し、防災の必要性を痛感しました。防災グッズなどを揃えておくことです。備えておけば損はありません」と、防災意識の向上を訴えていた。
山口さんは、「若者のすべて」(フジテレビ)で芸能界デビュー。14歳、中学生の時だった。その後はドラマのほか「モスラ2」などの映画、歌、バラエティーと多彩な活躍。帝京大文学部の学生でもある。そして今年、成人式を迎えた。その時、「天空快活」という見事な書を披露した。わだかまりのないおだやかな心で常にいたいという意味。書道は二段の腕前である。
そんな山口さんだが、仕事となるとおだやかな心ではいられない。二年前の「凍りつく夏」(日本テレビ)では自殺を図り、病院に運び込まれる少女役。ホラー映画「富子replay」では恐怖の女富子と闘う女子大生。何かとお騒がせな女性を演じている。命の大切さをドラマで何度も学んだ。そして今度の「ファイヤーフェスティバル」でひとつの命を助けることがいかに命がけかということを知った。さらに防災知識も−。「タコ足配線はやめました。ガスは元栓から締めます」
(インタビュー・編集部)