● TC8/AG(Advisory Group:諮問)会議報告について
今回のISO/TC8-Advisory Group会議は、5月3日と4日に、大西洋の東方よりに浮かぶポルトガル領アゾレス諸島(*)で開催されましたので、その概要を報告いたします。
1. 今回のAG会議の参加者は、8カ国の13人であった。
2. 主な内容の紹介
1] TC8内の情報伝達の手段は、Eメイル等電子化の利点を大幅に採り入れ、ペーパーレス化を図る。(TC8/AG会議関係は、今後全ての情報伝達を電子化することを決定)
2] TC8で作成した国際規格の適用範囲は、TC8のスコープで一般概念として「全ての船舶に適用」として広くとらえているのに、規格毎に「商船用」等と勝手に適用範囲を制限してはならない。(最近では、各国の海軍艦艇においても商用規格の採用を増やしている現実など配慮)。
3] SC11(インタモーダル及び短距離海上輸送)は、IAPH(国際港湾協会)から船舶と港湾設備とのインターフェースに関する国際標準化の必要性を提案され、また、英国船主協会のMr. Brookesからも安全なコンテナー海上輸送及び荷役に関して非常に興味を示されるなど、今後TC8として積極的な貢献が期待されているので、新規国際標準化項目の提案に当たっては、TC8メンバー全員で協力する。
4] IMO/FP44、IMO/DE43、IMO/MEPC44に出席したISO/TC8代表から、それぞれの報告とTC8としての必要な取り組みについて説明があった。
この中で、IMO/DE43に出席したSC3セクレタリーのMr. Hopkinsから提されたTC8報告の抜粋を次に掲載する。
IMO DE43(設計設備小委員会)―ISO代表の所見
2000年4月にロンドンのIMO本部で開催された国際海事機関の海上安全委員会第43回船舶設計設備小委員会(IMO DE 43)は、加盟国政府47、準加盟1、政府間機関1、及び非政府機関19から代表者が出席した。以下に検討された項目と、ISO/TC8サイドとの連携の可能性があるテーマを一覧表にまとめた。
《検討された項目》
A. 救命設備の国際的承認要領
B. HSCロード(高速船コード)の改正
C. 事故解析
D. 船内におけるアスベスト関係の問題
E. RO-RO旅客船の救命いかだ用低出力無線ホーミング装置
F. ウイング・イン・グランド(WlG)艇要件の作成
G. 保温性向上
H. 船舶からの大気汚染の防止に関するMARPOL附属書に基づくガイドライン
I. 決議MEPC.60(33)及びA586(14)の改正(船内汚染機器の性能評価)
J. 氷が覆った水域で航行する船舶に係るガイドラインの作成
K. 決議A.744(18)の改正(古い油タンカーのハル・ガーダーの縦強度の評価)
L. 潜水旅客船の安全性
M. 「その他の業務」にある選ばれた項目
1. 自動推進装置用限界値警報
2. 救命艇試験中の事故
3. 指定救助艇
4. コンテナ船における部分風雨密の昇降口覆い
◆ IMO/DE43から考えられるIMO/ISO間の連携一覧表
N1000 ISO/TC8新規標準化候補項目 DE43報告書項番号 ISO/TC8

注:*印は可能性のある新たな作業項目で、番号は、TC8セクレタリが付する予定。
5] オランダのヘングスト教授から次のような提案があった。
国際規格作りをとおして、船主に寄与する、役立てる方法の一環として、船舶の品質の重要な部分である「安全評価システム」について20年間考えてきた。
そこで、過去の検査の情報に基づきdata baseを構築し、そのデータベースを活用して、普遍的な船舶の「安全評価システム」が構築できないかということを、オランダでは検討してきたので、TC8の新規標準化項目の候補として提案したい。