第2.15図に示すように、中立軸(x軸)は必ず断面の重心Gを通る。中立軸(x軸)に対する断面二次モーメントをI、中立軸に平行なx'軸に対する断面二次モーメントI'とすれば、
(10)式により重心を通らない任意の軸に対する断面二次モーメントを求めることができる。
(10)式と第2.14図のような簡単な図形の断面二次モーメントを用いて、種々の複雑な断面の断面二次モーメントを計算することができる。それには断面の中立軸の位置をあらかじめ仮定し、断面を形成する各部材の仮定中立軸に対するIを(10)式により計算してこれらを加え合わせて、仮定中立軸に対する断面二次モーメントI'を求める。次に全断面の重心を通る真の中立軸と仮定中立軸との距離を求め、再び(10)式により真の中立軸に対する断面二次モーメントIを求める。