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(3) 基準には標準的な構造の船についての寸法が与えられているから、特殊な形状や用途の船については材料力学・構造力学の計算を行ったり、模型実験によったり、内外の資料を参照したりして検討する必要がある。

(4) 隣り合う各部材は、いちじるしい不連続を生じないように、調和をとるように寸法を決めるようにする。

(5) 主要な縦通部材は、できる限り船首尾まで連続するようにし、横強度部材の連続性についても十分注意する。(肋骨の上下端の肘板の寸法および固着方法など。)

(6) 部材の配置に当たっては、有効な溶接工事の行えるよう考慮しなければならない。

(7) 船首尾部の肋骨のように鋼板に直角に付けがたい部材には平鋼をなるべく用いないこと。もし用いる場合には平鋼が倒れないように倒れ止めカーリングを取り付けること。

(8) 平鋼を肋骨および梁に用いる場合には、たとえI、Zの値は満足しても、厚さの薄くて深さの高いものは取付時の変形により効力が少なくなることが多いので避けること。

(高さ/厚さの比は6〜7以下とする。)

 

2. 諸要目

下記の要目を一覧表とする。

○船級(運輸局検査はJG、日本海事協会入級船はNK、航行区域は平水、沿海、近海、および遠洋の別がある。)

○船種(一般貨物船、油送船、客船などがある。)

○船形(全通甲板の数、船首尾楼の有無、主機の位置)

○構造(横肋骨式または縦肋骨式、単底または二重底構造)

○主要寸法(全長、垂線間長さ、型幅、型深さ、計画満載喫水など)

○総トン数、載荷重量トン数(積みトン)、乗組員数

○主機(形式、馬力)

○速力(試運転最大速力、航海速力)

○甲板間高さ(船楼および甲板室の高さ)

 

3. 平板竜骨、船首材および船尾材

平板竜骨は(201)により、全長に亘って同一寸法とする。幅は鋼材の幅を考えて1,500mとし、厚さは計算値とマーケットサイズを考え合わせて10mmとする。

鋼板製船首材は(205)により板厚を計算する。

船尾材(プロペラ軸孔つき)は鋼板製とするので、(212)により(207)に規定される方形船尾材と同等の強さのものとするため、断面積を合わせることとする。

 

 

 

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