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(9) コンパス自差修正(磁気コンパス試験)

1. 概要

標柱間テイ増速力試運転中にコンパス自差修正を行い、各種の船体構成材料に基づいてあらわれる自差を、それぞれの修正具を用いて消去し、方位測定を正確にし、保針を容易にする。

2. 要領

(1) 修正具を撤去して羅針路8主点の自差を測定し、略系数を求める。

(2) 修正前における平均指北力を測定する。

(3) 傾船差を修正する。

(4) 自差修正を施行する。

(5) 残存自差を測定し、修正後の略系数を算定する。

(6) 修正後における平均指北力を測定する。

(7) コンパス付近に装備した電気装置および磁性物移動の影響を調べる。

3. 計測事項

成績記録様式記載の通り。

4. 注意事項

(1) 自差修正中の根本的問題は、定針することと、太陽方位との二つである。

(2) 確実、精密かつ正確に行うこと。

(3) なるべく振動の多い速力で、全周回頭を少なくとも2、3回以上行うと、残存磁気を消去することができる。

(4) 太陽高度は40度以上の時は利用せず、むしろ遠距離物標の方がよい。

(5) 修正具は修正後は勿論、修正中にも船体振動及び動揺等で動かぬように固定すること。

(6) 修正中500米以内に他船がないこと。

海面に注意すると同時に海底に注意し、陸に近よらぬこと。

 

 

 

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