3.1.7 概略正面線図の作図(過程II)
(1) 半幅図にKEEL KNUCKLE LINEを記入し、WATER LINESとFLAREを勘案したFASHION PLATEの半径、船尾の平面形状を決める。FASHION PLATEの半径はSTEMの傾斜に平行な線を基準とし各水線、UPPER DECK SIDE LINE、F'CLE DECK SlDE LINE、BOW CHOCK TOP LINEのF.E.との交点から基線に平行な線上に、それぞれの半径をとり、これらを結ぶ線がFAIR LINEとなるようにし、また、計画満載喫水線付近で最小半径とする。
(2) 3.1.5(9)項で半幅図をバッテンを用いて描く除、テープからPLOTした点をバッテンが通らない個所が必ずある筈である。先ず半幅図のWATER LINESは平行部へ移る船首・尾の曲線部分をふくらませ(肩を張るとも言う)、船首・船尾方向へなるべく直線部分が長いWATER LINE形状とするのが好ましい。半幅図の修正個所の半幅はコンパスで概略正面線図に移し、D.L.W.L.以下の面積を目見当で変えないよう概略正面線図を修正する。この際概略正面線図で面積を合せるため変えた半幅は半幅図にコンパスで移し、バッテン又は雲形定規で修正可能かどうかをチェックする、半幅図の修正が難かしい時は半幅図が修正可能になるよう概略正面線図を再び修正する。かくして概略正面線図と半幅図がほぼマッチした段階で、概略正面線図から側面図に変化したB.L.の基線上の高さをコンパスで対応するORD.上に移す。この修正は平行部から船首のW.L.を計画満載喫水線に近いW.L.よりはじめて順次下方のW.L.に、次にD.L.W.L.より上方のW.L.について行い、船首部が終れば、船尾部の修正を行う。
(3) 概略正面線図と半幅図のFAIRINGがほぼ終了した時点で、第3-26図に示すように、半幅図上における各W.L.と各B.L.の交点を、直線定規と三角定規を用い、側面図の対応するW.L.上にPLOTする、この点と先にORD.上にPLOTした点を通る各B.L.がバッテンで描ければFAIRINGの必要はないが、PLOTした点を通らない時は、概略正面線図と半幅図を修正して、B.L. とW.L.・BODY LINES共にFAIRなCURVESとなるようにする。
(4) ROUGH BODY PLANを雲形定規で仕上げた後、プラニメータで各ORD.の計画満載喫水線下の横截面の面積を計測して排水容積(m3)とlcdを算出し、想定した値になっているかどうかをチェックする。
(5) 仕上げられたROUGH BODY PLANよりテープに第3-22図の要領でWATER LINESとDECK SIDE LINESの半幅及びBOW AND BUTTOCK LINESとDECK SIDE LINESの基線上の高さをMARKする。