日本財団 図書館


(v) D

内底板の厚さも含めたセンタ・ガーダの高さ、ハッチ・コーミングの高さ、倉口蓋の深さ、コンテナと船倉上部の間隙(100mm)等を念頭において決定する。

(vi) L、B、D、dの一例(370総トン型コンテナ船8'×8'×10'コンテナ100個積み)

061-1.gif

(vii) 重量

軽荷重量/満載排水量の値は0.48程度である。

(c) 復原性

(i) コンテナ船の場合船体重心が比較的高く、暴露甲板上にコンテナを積載するので、更に重心位置が高くなる、風圧側面積が大きい、荷役時の船体傾斜に制限がある等のために、復原性については特に考慮しなければならない。

(ii) 荷役中は左右玄の積荷重量の不均衡又は風波により横傾斜がある程度以上大きくなると、コンテナの出し入れをすることが困難になる、そこで船体傾斜を小さくするためには、コンテナ荷役中のGMは大きくした方がよい。

航海中船は横揺れし、船上の物体はそのための加速度による外力を受ける。動揺周期が短いと、この外力は大きくなり、セル・ガイドや固縛装置または、それらを支えている部材や船体自身に損傷を与えるおそれがある。またコンテナは一定の強度基準にしたがって製作されているため、コンテナ自体が破損する恐れもある。こうした影響のある動揺周期を大きくするためには、航海中のGMは小さくすることが望ましい。このように、荷役中と航海中に相反するGMが要求されるのでGMの適正値を得るためには、主要寸法の選定にGMの適正値が得られるように十分考慮し、荷役中や航海中には、適時必要な海水バラストの適量を積載する。なお、コンテナの積付けには、高さ方向の貨物重量の配分に注意する。

海水バラストとGMの一例

370総トン型コンテナ船において満載状態で満載排水量の13%、空倉状態では満載排水量の21.5%の海水バラストを搭載し、そのGM値は、

061-2.gif

(d) その他

(i) コンテナ船の場合、ミドシップの船幅最広の平行部はコンテナ積付けに極めて有効であるから、機関室の位置はアフトにすべきである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION