(f) 今後建造される小型船の動向
(i) 合理的な構造部材寸法となり、Wh/CNは従来より軽くなる。また、主・補機と甲板機械の過大装備は減少し小型軽量化が行われる。そのため重心の上昇を来すため、計画に当たっては十分注意すること。
Wh:船殻重量
(ii) 船型は肥満型から省資源型へ移行する。
(iii) 操舵室、無線室、賄室、船用品倉庫、暖冷房機室、操舵機室、機関室囲壁、便所等は必要最小限の大きさにとどめられ、上部構造物の型容積は多少小さくなる。
(iv) 貨物船は特殊な用途のものを除き、2層甲板船となり、油送船は概ね二重底構造になると考える。ただし、重心の上昇により復原力不足とならぬよう十分な配慮が必要である。
(v) エレクトロニクスの急速な進歩に伴い、制御・監視・警報・船の状態や航行情報の表示がIC、LSI、センサーなどを用いて行われ、また、CPPやサイドスラスター等も普及し、省力化と安全性の向上に役立つと思われる。