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2.2.3 電気機器配置図(図2.8、2.9)

(1) 一般

全電気機器の船内における装備場所が表示され、電気機器相互の位置関係、船体、機関の各艤装品との位置関係を表示するものである。

本図は系統図と共に、主電路計画図、電路金物取付図等を進める上でのキープランとなる。

一般に配置図は機関室、居住区、甲板部の他、操舵室、無線室、蓄電池室、ポンプ室、等の特殊区画に細分化して作成される。

配置図は平面図で表示されるが、小物品が複雑に配置される区画は側面図も作成される。また必要に応じその部分の拡大配置図等も作成される。

電気機器を表示する際、系統図で使われている図記号や符号をそのまま使用し、大形機器については各種艤装品、構造物等の位置関係を示すため、縮尺外形を記入するのが一般的である。

(2) 作成の手順

(2.1) 準備

作成の前提として船型、構造、区画割り、主要機器の配置を把握しておかなければならない。次に系統図と機器図面その他で、配置する機器とその形状、外形、機能を知らなければならない。さらに関連規則、建造仕様書、船主の配置標準等による諸要求の調査も必要である。

したがって作成のために用意するものとしては次のものがある。

関連系統図、船体・機関部の配置計画図、機器図、造船所標準、機器を配置記入するための下図等。

なお、下図には、一般的手法として、船体、機関部の配置図そのもののコーピー(2原)を用いる場合が多い。

(2.2) 配置の決定

配置計画を進めるのに必要となる設計上の考え方について以下に記す。

(a) 基本計画で決められた全体の配置計画につき、詳細設計の進捗に基づく考え方で検討を加える。

(b) 配置を考える場合、装置機器の形状の把握、その機能、作動、操作、保守の方法を調べ、考慮することが大切である。

(c) 船体、機関部の配置計画と十分な協議を行う。特に初期に作成する基本配置は、これらについて密に実施しなければならない。

 

 

 

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