(2) 組立中の検査
ボイラ組立中の検査は、ほとんどがボイラチューブと過熱器に対するものであり、チューブの拡管検査やチューブと過熱器の水圧検査があり、これらは船級協会の検査員の立会を受けなければならない。
(3) その他の製造中検査
上記のほかにエコノマイザの組立検査や陸上水圧検査、完全検査などがある。
(4) 船内での検査
小型のボイラでは、特に検査はせずに省略されることが多いが、大型ボイラでは据付け位置出し検査、台仕上げ検査、据付検査の他に船内水圧検査や乾燥だき及びソーダ煮などが確認される。
(5) ボイラの運転
最近の全自動化されたボイラは別として、手動のボイラ運転では特に次のことに注意する必要がある。
ボイラ水位の変動、蒸気圧の監視、燃焼量の加減、燃焼状況の確認、給水の確認、スートブロアの確認などで、場合によってはすぐ消火しなければいけないものもあるので、メーカーの取扱い説明書などで操作要領を熟知しておく必要がある。
2.2.5 ディーゼル発電機
(1) 製造中の試験及び検査
ディーゼル発電機は基本的にディーゼル主機と同じであるので、ディーゼル主機を参照されたい。
(2) 陸上試験
ディーゼル主機と同様に、工場内の運転設備により船級協会検査員立会のもとに陸上公試運転を行い、機関が諸性能を計画通り発揮できることを確認する。なお試験の種類や内容は船内での公試運転と同じであるので(6)項を参照されたい。
(3) 船内での積込み及び据付検査
積込前に位置の検査、台の仕上げ検査を行うこともある。また据付け検査についてはライナの当り検査、据付ボルトの締付け検査やデフレクション検査などがある。
(4) フラッシング
フラッシングについても主機と同様であるが、発電機の場合にはメーカー配管のみで造船所での配管がないことも多く、その場合はフラッシングを省略することもある。