このほかにも遠隔発停装置、潤滑油、冷却水の自動温度制御装置、圧力低下、温度上昇及び過速度に対する保護装置、自動同期投入装置、自動負荷分担装置などがある。
以上の自動化や遠隔操作を分類すると以下のようになる。
1. 遠隔発停装置
2. 自動発停装置
3. 冷却水系及び油系の自動制御装置
4. 圧力低下、温度上昇及び加速度などに対する保護装置
5. 電気関係諸装置
2.4.2 遠隔発停装置、自動発停装置
遠隔発停装置とは、従来機側で手動にてディーゼル機関を始動あるいは停止していたのに対し、制御室や制御盤を設けて、遠隔操作により機関の発停を行う装置である。その操作は通常、始動ボタンを押せば自動的に機関は始動して正常運転にはいり、また停止ボタンを押せば機関は停止する。
自動発停装置とは、発電機の故障や負荷の増減などの場合、待機中の機関の発停を自動的に行う装置である。例えば2台の発電機を装備して1台を常用し、他の1台を予備とした場合、運転中の発電機の発生電圧が規定値以下に降下すると、この電圧降下を検出することにより休止中の発電機が自動的に始動し、正常運転状態になれば運転していた発電機の負荷は自動的に始動した発電機へ移行し、電圧が降下した発電機を自動的に停止する。
機関の遠隔又は自動発停装置には、電気空気式と始動電動機による電気式の二つの方法があり、いずれの場合も通常電気的シーケンス回路を組込んでプログラム制御を行う。
次に電気空気式を主に説明する。
(1) 電気空気式
発電機容量の比較的大きなものに多く用いられており、そのプログラムダイヤグラムの例を図2.5.1に示す。