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(1.2) コンタミキット使用上の注意事項

(a) コンタミキットは一眼で供試料と標準板が見られるのが特徴である。そのためには、現在ある標準板の上に着いているプラスチックのカバーを取り外さなければ顕微鏡のピントが合わない。

(b) 実物標準板は各級上限に近いごみの数である。

供試料と比較して、例えば9級と同程度に見えたら10級と表わした方が良い。

また、見る場所によって、ごみの数が変ってくるので、標準板、供試料とも多くの場所を覗いて判定しなければならない。

(2) サンプル採取要領

(2.1) サンプルは分析の目的に応じた量を必ず確保する。

a. 性状分析用  2.0l

b. 汚染度測定用 0.1l

(2.2) サンプルを採取する容器は、清浄なものを使用し、採取しようとする油を最初2l捨て、容器をサンプルにて2〜3回洗浄した後、採取する。

この作業中、サンプルコックは開けっ放しにしておく。

(2.3) 新油を採取するときは、新油ドラム缶より採取する。この際、ドラム缶の底部からの採取はさける。

(2.4) サンプリングを行ったら、サンプルの来歴を下記事項について記録しておく。

(a) 日時

(b) 番船(船種)

(c) 採取者氏名

(d) 系統及び1次フラッシングか2次フラッシングか。

(e) 油銘柄

(f) 新油か、フラッシング何時間後か。

(g) 使用フィルタ、エレメントの種類。

(h) サンプリング個所。

(3) NAS規格

NASとは、1964年1月、AEROSPACE INDUSTRIES ASSOCIATION OF AMERICA INC.で判定されたNAS(National Aerospace Standards)1638、Cleanliness Reqirements of Parts use in Hydraulic Systemsである。

油の汚染度の規格の中で、最も旧くから体系化され、JISにも採用されている。

 

 

 

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