日本財団 図書館


ばら積み貨物に対しては、陸岸に設置されたホッパー装置で積み卸しすることが多いので、船内には荷役装置をもたない場合もある。

(3) 鉱石運搬船

鉱石、石炭、土砂、岩石等を運搬する場合は、貨物の比重が大きいから重量の割に容積が小さいため、集中荷重となりやすいので、特殊な考慮が必要である。

(4) 一般雑貨船

梱包された一般貨物は船倉内に積込むが、上部貨物の重量により下部貨物が損傷されないよう仕切りや棚を設ける。

また貨物倉の壁や床を保護し、貨物自体を損ねないように、敷板、スパーリング等木製保護材を取付ける。

貨物の移動、すなわち荷くずれを起こさないように、貨物をつなぎ止める装置も必要である。

(5) 冷凍運搬船

魚類、肉類、果物、生鮮品等冷凍又は冷却運搬を要するものについては、船倉を冷蔵庫として防熱し、冷却機械を装備しなければならない。

(6) 鋼材運搬船

鋼材が長大となり従って重量も大となってきたので、集中荷重についての考慮が必要である。

(7) 木材運搬船

木材は重量は少ないが長く太いものが多いので、特殊形状のハッチのものがあり、甲板に搭載するときの設備が必要である。

(8) 車両運搬船

従来車両や舟艇等は船倉と甲板に小数積込んだものが多かったが、現時は車両については船倉内に多数積込めるよう専用の特殊艤装を行っている。

港湾における荷役設備も整っているが、特に重量の大きいものを取扱うためには、ヘビー・デリック又は起重機を設けなければならない。

(9) コンテナ船(Container ship)、ラッシュ船(LASH)

近時コンテナで貨物を輸送するものが多くなった。この種の専用船は、十分調査の上設計する必要がある。

 

13.1.3 貨物倉の監視と計器

貨物倉には、航海中でも内部の状況がわかるように、温度、湿度、発煙が検知できるように検知孔又は検知器を設ける。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION