日本財団 図書館


7.2.4 測深機械

鋼索式と音響式とがある。

旅客船でない船舶、総トン数800トン未満の旅客船及び甲板旅客を搭載するため旅客船となった船舶には備えなくてもよい。

(1) 鋼索式

鋼索をリールに巻きつけたので、リールの巻取りを手動式にしたものと、電動式にしたものとがある。

(2) 音響測深儀

水中電波の反射を利用して水深を測るもので、パルス音波が船底から送受され、その間に要した時間から深さを算出する。

装置は発振器、送波器、受波器、増幅器、指示器又は記録器から構成される。

送受波器は、船底にタンクを作りその中におく。送受波器は、海中に送波をよく伝え、海底からの反射波をよく受信できるように、取付け位置を考慮しなければならない。

魚群探知機は、これを応用したものである。

 

7.2.5 羅針儀

第9号表の摘要には、近海区域以上を航行区域とする船は1個の天象岬角を測れる器具を備えなければならないことになっている。沿海区域の船は1個の日本形磁石でもよいし、湖川港内だけなら羅針儀がなくてもよいことになっている。

(1) 磁気羅針儀

構造上の分類として乾式と液体式とに分けられるが、船舶用には液体式が用いられる。羅針儀の本体であるコンパスバウルと修正装置を備えたコンパス台から成り立っている。

コンパスカードが動揺や振動に影響されないように、約40%のエチルアルコールと60%の蒸溜水との混合液が入れてある。カードの径は普通165mmである。

磁気羅針儀に自差を生じさせないために、鋼製品や無線機は、原基羅針儀から、それぞれ1.5m及び2.5m以上離して装備しなければならない。

(2) ジャイロコンパス

ジャイロコンパスは、高速で回転するジャイロの特性を利用し、これに指北性を与えて船の方位を指示する装置である。主コンパスはこの指北性を有する部分であり、レピータは主コンパスの方位を電気的に受信して船内の所要の場所で主コンパスと同方位に指示させるものである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION