第4章 ガス切断に使用するガス
(指導書3.3ガス切断作業参照)
造船に使用される酸素とガスの性質
4.1 酸素
(1) 性質
(イ) 無色、無味、無臭、空気に対する比重1.1、空気より僅かに重い。
(ロ) 他の物質の燃焼を助ける力の強い支燃性気体である。
(ハ) 他の物質と化合(酸化)しやすい。
(2) 製法
(イ) 空気中より液化分溜する。
(ロ) 水を電気分解する。
(3) 切断酸素の純度
(イ) 純度の高い場合、切断面は平滑で美しい。
(ロ) 純度の低い場合、切断速度が遅くなり、酸素の消費量が増し、切断面は滑らかでなく、不規則になる。
(ハ) 純度98%以下では切断不可能である。
(JIS規格では99.5%以上)
(ニ) 純度0.5%の差で、切断時間と酸素の消費量は10〜15%増減する。
(4) 酸素ボンベ
(イ) 35℃で、150Kg/cm2に充てんする。
(ロ) ボンベの色は黒色
(ハ) 使用するホースも黒色
(ニ) 酸素ボンベの調整圧力
板厚15m/m以下、火口1号、圧力2.5Kg/cm2
板厚20m/m以下、火口2号、圧力2.5Kg/cm2
板厚30m/m以下、火口2号、圧力3Kg/cm2
4.2 アセチレン(C2H2)
(1) 性質
(イ) 純粋なものは、無色、無味
(ロ) アセチレン発生器で発生させるものは、不純物のため特有の不快臭がある。