IV.II.II. 帆走性能試験
1. 目的
完成した試作艇の帆走データを採取し、当初想定された通りの性能を発揮するものであるかどうか、検討により検証することを目的とする。また、セール形状についても記録を取り、あらかじめ検討開発したとおりのセールであるかどうか、これも確認を行う。
2. 実験日時、場所
2001年2月27日、天候晴れ、風速4から10ノット、浦安沖
乗艇者 林委員、上森(ノースセール)、西村(プロセーラー)、永井
3. 実験状況、計測器
計器システム検討開発書ならびに別紙添付写真参照
4. 実験手順
4.1. 計器器のキャリブレーション
1) 計器マニュアルに従って、コンパスの偏差値を取得(自動的に補正される)
2) 風向計のゼロ点調節(マニュアル入力)
3) 十字、あるいは正方形様に機走で走り、GPSによる対地速度とスピードメータの値を比較して補正値を算出(後処理)
4) 視風向AWAの左右両舷(ポート、スターボード)のズレを見て補正値を算出(後処理)
4.2. エキスパートのセーラー、セールメーカーによるリギンチューニング
ただし、今回の実験では性能確認ができればよく、時間的な制約から、必ずしもベストな状態にできなくても実験を行うものとした。
4.3. アップウインド
1) ベストと思われるクローズホールドの状態から、セールトリムはそのままに上らせたもの(ピンチング)、そのまま落としたもの(当て気味)、さらにセールをわずかに出して落としたものの3通りを原則として行う。
2) 左右両舷行う。
4.4. ダウンウインド(スピンネーカー)
1) 視風向AWAにて、90度を切る程度から140度程度まで、20度弱きざみで帆走する。
2) 左右両舷行う。