一か所ですべてのサービスを提供
新しい世紀を迎えた一月四日、南アルプスに連なる山々を望む茅野市宮川に西部保健福祉サービスセンターが新装オープンした。デイサービスセンター、ヘルパーステーション、在宅介護支援センター、地域交流センターの福祉型機能と、市営の診療所「リバーサイドクリニック」と訪問看護ステーションの医療型機能を持つ総合的なサービスセンターだ。
この二つの機能が同じ建物の中に同居し、利用者は自由に行き来する。つまり、ここ一か所で医療も福祉・保健の相談もサービスの手続きもデイサービスもすべて受けられるのだ。
デイサービスセンターでは一月九日から一日に二五人の高齢者にサービスが始まった。ピンク色の壁が温かい雰囲気を醸し出し、ぴかぴかのキッチンは清潔そのもの。介護度の重い利用者のためのリクライニング式の車イスも新たに四台購入、浴室には車イスで入浴できるリフトも装備した。
ここは茅野市が昨年四月から市内の四つのエリアで開始した保健福祉サービスセンターのモデルとなる施設で、スタッフは、行政の窓口には市の職員、ヘルパーとデイサービスは社会福祉協議会から、訪問看護はクリニックからと、一つ屋根の下で複数の組織がチームを組む。
「専門のスタッフが役所から出て住民の近くでチームを組むことによって、行政の縦割りをなくし、保健、医療、福祉の連携が一層進みました」と、案内してくれた地域福祉推進課福祉21推進係長の中村安志さんは胸を張る。