【11月17〜22日】
沖縄県恩納村にあるドリームプラネットインターナショナルスクール(DPIS)に、土曜・日曜を挟んで4日間滞在し、同スクールの子供たちの思いや校長である白井智子さんがどのように子供たちを導いているかを学んだ。DPISの在校生は6歳から19歳まで130人ほど。多くの子供たちが、かつていじめにあったり不登校だった子供たちである。子供たちが話してくれる自分に起きたこれまでの出来事は本当に辛いものであったに違いない。「自分が、なぜいじめに」という問いに答えてくれる大人はいなかったのだろう。しかし、DPISに来て子供たちの表情はとても明るい。自分の居場所を見つけたという安心感に満ちているようであった。白井校長は、子供たちの多様な才能と自発性を信じ、教える授業から学ぶ授業を実践していた。
そして最も大切なことは、基本に人間教育を据えて心の教育を重視している点であった。子供たちと正面からぶつかり合いながらも、全面的に守る姿勢を常に示すことによって、子供たちの信頼を得ているように思えた。「教える」から「学ぶ」への転換は、教育の主体を、教師から子供へと取り戻すものであり、改めて「目からうろこが落ちる」思いをさせてもらった。このことは今後も常に心に刻んでおかねばならない、教育の基本を教えていただいたと感謝している。
(有馬)
【11月30日】
小中学校生徒と高齢者のふれあい活動の一つとして、手紙の交流が注目されているが、当グループでは、主として生徒と高齢者が1対1で手紙の交流を続けている学校や地区をピックアップして紹介しようと取材を始めた。全校生徒で絵手紙を出す。希望した生徒が1年間続けて特定の人に送る。鉢花を添えて持参する、など多彩。全国の学校の参考になるものをまとめたい。
(吉田洋)
【11月30日】
手紙による心の交流プロジェクトの一環として、すでにこれを実践している小学校へ実態調査に赴いた。愛媛県は新居浜市の金栄小学校。1953年(昭和28年)設立、生徒数254人の旧市街地にある普通の学校。暑中見舞いや年賀状を地域の独居高齢者に出している点は他の学校と変わらないが、交流相手が特定しているのが特徴。ここに一対一の温かいふれあいが成立している。秘訣は何か? やはり、おられました地域の仕掛け人、77歳の地元に住んでおられる男性。