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心と教育 学校の新しいかたち

「お年寄りとふれあいたい」

地域とのつながりで子供の意欲を支える

静岡県袋井市立高南小学校 (取材・文/斉藤奈美)

 

静かな住宅街のはずれにある袋井市立高南小学校(村松弘子校長・児童数229名)の校内研究テーマは、「豊かな心で交流し、創造する子―花を咲かせる高南っ子」。これは、袋井市が進める「一校一特運動(特色ある、開かれた学校づくりの推進)」とも併せて、学校経営の重点目標ともなっている。

高南小学校では昨年度から、3年生・老人会との交流、4年生・袋井養護学校との交流、5年生韓国の学校との交流、6年生・さまざまな交流、というように、学年ごとに内容を設定して交流活動を行うようになった。

6年生の国語の教科書にある「南へ帰る」は、さまざまな人々との出会いによって自分が変わり、成長していく…という話。6年担任の青島彰教諭はこれを導入に用いて、「自分はどんな人になりたいか。そのために、どこへ行って何をしようか」という問いをクラスに投げかけた。「幼稚園の先生を1日体験したい」「スーパーマーケットや工事現場などで仕事のお手伝いをしたい」と、児童たちはそれぞれに活動場所を探していく。その中で「地域のお年寄りとふれあいたい」と考えた男子5名は、校長先生からもらった「たすけあい遠州」の広告を見て、「活動に参加させてほしい」と事務所へ相談に出かけた。

 

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「たすけあい遠州」事務局を訪問して活動の相談。

 

 

 

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