「これはヘルパー間で、ヘルパー活動をする中で出会ったさまざまな問題について話し合う会なんですが、人の発言を聞いたり、意見交換をする際に、“あのときは、こうすればよかった”とか“私はこの点がまだまだダメ”といった気づきや学びが生まれますよね。そうしたことが、会全体の力量アップにつながっていったんだと思います。今後は専門機関と同じ土俵で発言、検討する機会も増えていくでしょうから、ますますヘルパーには専門性が重視される。そういう意味でも、このケース検討会を充実させていきたいですね」
また、利用者や家族からは、「困ったときには何とかしてくれるという安心感がある」との声も多いという。
同会では、毎週火曜日にボランティアの手によって、添加物の少ない自然食品を中心に、季節の旬の素材を使った手づくり弁当を提供する配食サービスを行っている。また高齢者や障害者への安らぎの場所としてのミニデイサービスも開催してきたが、これらも利用者の要望から立ち上がって、形にしてきたもの。
「自宅で最期を迎えたいという希望を叶えるためにほぼ二四時間ケアに入ることもあれば、夜間徘徊のある高齢者に深夜、家族に代わってお付き合いすることもある。もちろん、旅行に行きたい、趣味の会に参加したいので移送サービスを利用したいといったニーズにもお応えしています。とにかく、できる限りのことは“うちで何とかしましょう”というのが基本の精神です。それは介護保険が始まってからも変わりません。ですからうちでは、介護保険対応ができる部分は介護保険で対応しますが、枠外のボランタリーな部分は今まで通りの活動を続けているんですよ」