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心と教育 学校の新しいかたち

地域主導の特別活動 「GoGoガッコー、親子でトライ」

「お父さん先生」大活躍!

福井県今立町立岡本小学校

(取材・文/有馬正史)

 

「和紙で作った飛行機作りで、できてから飛ばしたらあまり飛ばなかった。けど、お父さんのはおもいっきり飛んだ。なぜぼくのは飛ばないのかなとお父さんに聞いたら、作り方がちょっと間違っていた」

これは、昨年度、実施した「GoGoガッコー、親子でトライ」での子供たちの感想の一部である。この活動は、児童のお父さんやお母さん、地域の人がボランティアで先生になって、子供たちに自分の職業で培った専門的な知識や特技を知ってもらいながら、ふれあったり、遊んだりしようというもの。PTA活動だが、学校行事の運動会などと同じ特別活動に位置付けられている。名称は公募。子供たちがお父さん、お母さんを推薦もする。日曜日の午前中2校時、「お父さん先生」「お母さん先生」が、子供たちを指導した。子供たちは、2つの授業を別々に選択できる。授業内容は、かみ(和紙)と遊ぶ、星空の話、鳥のいろいろ、和紙飛行機作り、アウトドアコーナー、おもしろ実験コーナなど20。先生にならなかった保護者と先生も各授業に参加する。特別活動なので月曜日を代休にしている。

島嵜(ざき)徹夫教頭にお話を伺った。「今立町は、和紙生産日本一の『越前和紙の里』で本校には“紙漉き室”がある。20年ほど前から卒業証書は、卒業する子供たちがこの地区の紙漉きの伝統工芸士の方々(中には保護者の方もいる)の協力を得て、自分の手で漉いており、地域の人たち、特に男の人が、学校に協力する土壌が以前からできていた。

 

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