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堀田力のさわやか対談

“わずらわしさをとりますか?それとも孤独をとりますか?”

映画「ホーム・スイートホーム」で考える老いと家族

 

このほど映画「ホーム・スイートホーム」が完成、全国に向けた上映がスタートする。ぼけた老父とその世話に疲れ果てた都会の家族、そして遠く岩手のグループホームでにぎやかに共同生活を送る女五人の姿から、老いの住まい、老いの生き様を観客に問いかける笑いあり、涙ありの意欲作だ。グループホームを超高齢社会を支える新たな切り札に―。原作・脚本の松山善三さんと監督の栗山富夫さんに映画に込めた思いや自らの老後などを語ってもらった。

 

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堀田力

1934年、京都府生まれ。

さわやか福祉財団理事長、弁護士。

 

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松山善三(まつやまぜんぞう)…映画監督・脚本家

1925年、兵庫県生まれ。岩手医学専門学校(現・岩手医科大学)を中退。1948年に松竹大船撮影所の助監督として入社。木下恵介監督に認められ、以後、「人間の条件」(全5部)「虹の橋」ほか多くの脚本を手がける一方、監督としても「名も無く貧しく美しく」「典子は、今」ほか数々の力作を撮る。

また1997年ミュージカル「ご親切は半分に」では老人ホームを描き、これを土台とした映画「一本の手」も製作して各地で話題となった。

 

栗山富夫(くりやまとみお)…映画監督

1941年、茨城県生まれ。国際基督教大学卒業後、1965年に助監督として松竹に入社。野村芳太郎、山田洋次監督らに師事。1983年「いとしのラハイナ」で監督デビュー、「俺ら東京さ行ぐだ」「祝辞」「愛しのチイパッパ」「ハラスのいた日々」など作品を次々と発表、話題となる。

一方では1989年に公開された西田敏行主演「釣りバカ日誌」シリーズ第1作を製作。

以後、「釣りバカ日誌10」「花のお江戸の釣りバカ日誌」まで11作品を監督し、寅さん亡き後の日本映画を代表する作品に育てた。

 

 

 

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