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一方の陰の主役である、「平成の寺子屋」を企画した当時浦安JCの一人で、今はOGの舘(たち)里枝さんに、その企画の意図をうかがった。

「浦安市は、平成7年国勢調査で高齢化率が5.7%と日本で一番若い“まち”で、団塊の世代の人たちが多い。彼らが、一気に高齢者になった時、若者は支え切れない。そこで、高齢になっても生きがいを持ってがんばれる環境をつくる必要がある。自分が持っている能力を子供たちに伝えることはとても楽しいのではないかと考え、手始めに保育園児と高齢者の交流を行った。すると、高齢者はもちろんのこと園児たちも大変喜んでくれた。それなら、子供たちにも、高齢者とふれあい、楽しみながら、一緒に考える力を付けてもらうと共に、高齢者を尊敬する心を育んでもらえたらいい」ということになり、「平成の寺子屋」が誕生した。「『平成の寺子屋』を全小学校区で実施してきたい」と、熱い思いを語ってくれた。

寺前先生に、これからの展開について伺うと、「もっと、『平成の寺子屋』の高齢者の方々と知り合いになって、自然な交流を行い、授業の中でも自然に参加していただけるようにていきたい、また、JCに、いろいろな企画や人材の紹介などに相談に乗ってもらえるのは頼もしい」と話してくれた。

地域には、子供たちに豊かな心を育んでくれる学校への協力者がたくさんいる。そういう人たちをうまく学校は探し出してほしいものだ。

 

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昔懐かしい遊びも子供たちにとっては新鮮そのもの。地域の高齢者と楽しくふれあうひと時。

 

 

 

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