デイサービス利用者の昼食は同じビル内で営業する食堂に協力してもらい、高齢者向けの食事を選べるシステムを取るなど、立地を生かしたユニークな試みですね。
デイサービスセンターは幼稚園じゃないんだから、ここにはプログラム(日課)はありません。利用者の方たちが好きなことを自由にやっていただいています。その日の天気によってもしたいことが変わってきます。カラオケと麻雀に人気がありますね。麻雀は女性にも大人気でみなさま強いですよ。輸送効率は良くないけれども送迎車はバンではなくリフト付き乗用車を使い、ご本人や家族の気持ちを配慮してデイサービスの送迎車であることがわかる表示はしていません。
いかに通所サービスが楽しいかってわかってもらえるようケアマネジャーが高齢者を気持ちごと外に連れ出さねば(介護の社会化は)先に進まないでしょう。
ケアプランは自前、手配はケアマネに
介護保険はスタートしたばかり。そのサービスの質は必ずしも十分とはいえません。これから、どのように質を上げていけばよいのでしょう。
介護保険サービスに携わる専門職の質向上も大切ですが、それよりも効果が大きいことは市民の方々のサービスに対する目を養うことではないでしょうか。何よりも市民による評価が地域の介護サービスの質を高めるからです。だから私は市民の方々と一緒になって介護の勉強会をしているのです。不満なサービスにはどんどん注文を付けてもらいます。
市民自身が介護保険の仕組みを勉強したり、ヘルパー講習を受けたりして、ここのところをこう変えてほしいとか、自分自身で安くて効果的なケアプランを作ってみせて「プロならばこれを上回るプランを」とケアマネジャーに注文を付けてほしい。よいサービスを自分で見つけて自前プランを作り、事業者の手配はケアマネジャーにやらせる。市民が、そんな気概を持てば介護保険のサービス内容は向上するはずです。