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表.1-1に示されている距岸別要救助海難発生頻度の累積百分率から、90%が距岸12海里までの範囲で発生し、95%強が50海里までの範囲で発生している。ただし、距岸とは、ここでは海難発生地点から本邦(無人島を除く)沿岸までの最短距離を表している。そのため数百海里以遠の隻数には外国の港や沿岸で起こった衝突や乗揚げなどが含まれていることを考慮する必要がある。

この距岸別の累積百分率をそのままグラフにすると図1-1のとおりであるが、90%を超える部分が圧縮され見にくいので、両対数で計算、表示することにした。年代ごとの経過も把握できるように、1987年から1998年の12年間を3年毎に区切ってまとめた。表1-2は距岸別・年代別要救助海難船舶隻数であり、表5.3.1-3はある距離以遠で発生した要救助海難の割合がわかるように、距岸別の発生頻度分布関数を累積したものである。たとえば「100海里以遠」に示される値は表5.3.1-2の100〜200海里、200〜500海里、500〜1000海里および1000海里以遠の各隻数の小計数が、その対象年度の要救助海難船舶隻数の合計に占める割合を示している。従って0海里以遠で示される値はどの対象年度でも100%となる。

 

表1-2 距岸別・年代別要救助海難船舶隻数

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(港内の海難は3NM以内に含めた。1988年には異常気象による遠距離海難が多い)

 

表1-3 距岸別・年代別要救助海難船舶の累積相対頻度分布関数

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