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資料3

 

実船計測に係わるIEC60945第3版の規定値について

平成12年度実船計測に係わるIEC60945第3版の規定値について、必要箇所を要約又は抜粋をしたものです。

目的の概要(要約) 注;◎印は、今回実施する項目。☆印は、実施しない項目。を示す。

1. IEC60945の検証:関連…附属書A,B,C

注;船上には、電源周波数で高出力を伴う、推進、操船、集荷管理のための機械装置を搭載している。また、航法装置、通信装置及び上記機械類に付随した制御装置も搭載されている。船上で使われる無線周波数は、オメガの低い周波数からレーダーの9GHzまでの広範囲に亘っている。船橋には無線航法装置、無線通信装置及び機械制御装置等が特に密集しており、全てが一体として動かなければならない。

◎C.2 エミッション

本規格では、2種類のエミッション、即ち「電源に伝導されるものと装置筐体から放射されるもの」を取り上げる。

◎C.2.1 伝導性エミッション

伝導による放出は、船の無線装置が伝導によるエミッションの問題を起こす周波数である10kHzから30MHzまでの周波数範囲に対して電源ポートでの限界を決めている。

(10kHz〜30MHzの周波数内では、EUTの電源端子での無線周波電圧は、図2に示された限度を超えてはならない。)

◎C.2.2 放射性エミッション

放射性エミッションの限界は、船上の無線受信機を保護するためのものであり、3mの距離で測定して54dBμV/m(500μV/m)とする。

※[30MHzを超える場合では、全ての船には156〜165MHzでのVHF受信機を搭載している。船橋とVHFアンテナとの間の代表的な距離である15mの場合、3mのところでの自由空間の電界強度は15μV/m(23.5dBμV/m)で、アンテナの位置では3μV/mとなる。従って、厳格な制限がVHF通信には要求される(図4)。]

◎C.3 イミュニティ

装備場所では区別しないで、イミュニティの要求レベルをMF/HF(0.5〜30MHz)において100V/mと想定している。

VHFでは、携帯型VHF送信機での適切なイミュニティレベルとして10V/mを採用する。

◎C.3.1 伝導による低周波妨害

[本規格の前版では3Vr.m.s.を周波数範囲50Hzから10kHzに亘って電源ポートに差動的に加えるイミュニティ試験を規定していた。本版では10.2に同様の試験を採用しているが、交流電源のハーモニックレベル及び直流電源の発電機のリップルに基づいた試験レベルを採用する。]

◎C.3.2 伝導による無線周波数妨害

3Vr.m.s.の試験レベルを10kHz〜80MHz迄の周波数範囲に渡り採用している。(ただし、船のMF/HFの送信では100V/mの電界も発生するので、更に高い試験レベルをシミュレートすべきと思われる。一方、入射電界強度と試験レベルとの間の関係は未知であり更に検討の必要があるが、とりあえず暫定的に10Vr.m.sの試験レベルを規定しているスポット周波数に適用する。)

 

 

 

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