「指導員」については、「知的障害児施設」で平均在職者数14.1人に対して7.9人(56.0%)、「特別養護老人ホーム」で平均在職者1.9人に対して1.2人(63.2%)と半数を超えている。「知的障害児施設」では「指導員」に「保護士」が含まれていることがこの結果の大きな要因と考えられる。また「寮母(父)」では、「知的障害児施設」で平均在職者数2.5人に対し有資格者数2.2人(88.0%)が際立って目につくが、他の施設ではいずれも50%に達していない。
「特別養護老人ホーム」に限って、規模別、設立後年数別にみると、第9表のとおりである。「指導員」については、規模別では「101人以上200人以下」の81.3%が際立って高く、設立後年数別では「20年以上」が54.1%と平均を下回っているのが目立つ。「寮母(父)」については、施設規模別で「101人以上200人以下」が辛うじて半数を超え、設立後年数別では「5年未満」が61.4%と平均をはるかに上回っているのが注目される。
社会福祉士、介護福祉士、保育士等の有資格者の配置の在り方については、この調査の直接の目的ではないが、国の資格制度の趣旨を慮ると、有資格者の更なる充足が望まれるということであろうか。
2 「指導員」及び「寮母(父)」の平均年齢
「指導員」及び「寮母(父)」について平均年齢を調査した結果、施設の種類別にみると第10表のとおりである。
「指導員」については、「30歳以上40歳未満」が49.8%とほぼ半数となっており、「50歳以上」は10%にも満たない。「寮母(父)」ではこの数値が開き、それぞれ55.1%、1.1%となっており「指導員」、「寮母(父)」の主力が30歳代にあることが分かる。
これを施設の種類別にみると「指導員」については、「知的障害児童施設」では「30歳以上40歳未満」が77.8%と飛び抜けて高く、「(重度)身体障害者授産施設」及び「知的障害児施設」でが「50歳以上」とする施設はない。また、「寮母(父)」については、「身体障害者養護施設」の「30歳以上40歳未満」の71.0%、「知的障害者施設」の「30歳未満」の70.0%が特徴的である。業務の性質が大きく影響しているのであろうか。