5. 継続雇用を行わない理由〔第91・92表参照〕
ここまで定年退職後の継続雇用の導入状況、内容をみてきたが、第81・82表で明らかなように、13.2%の企業では継続雇用制度を「導入しない」としている。その理由を複数回答で尋ねたところ、「経営を取り巻く状況が厳しく、その余裕がない」が40.6%と最も高く、長引く景気の低迷がこのようなところにも影響しているということが明らかとなった。そのほか、「処遇、ポストといった人事管理の面で問題がある」が28.1%、「賃金体系、退職給与の面で問題がある」が21.9%などと、継続雇用の導入に際してクリアしなければならない問題の多さも見受けられた。一方で、「企業グループ・関連会社で雇用するため必要性がない」が12.5%あるほか、「その他」の回答として、「既に65歳定年制を導入済み」といったものもあり、継続雇用制度を導入しなくても年金支給開始までの雇用は確保されている企業も若干ではあるが含まれている。