日本財団 図書館


そのときのために、この本にははさみ込みに文章を入れようと思っています。こういう木の実をどんな鳥が食べているか。もしあなたが木の実や草の実で絵本を作りたければ、その実をどんな小動物が食べているのか、その邪魔をしないでほしいと。

食べそびれて道路などに落ちたどんぐりなどは、まず車に引かれてバラバラになってしまうので何の役にもならないと思っていたら、その粉々になったものを、何とコジュケイの親子が食べにくるのです。そういう小動物たちとの関係で、きちんと生態系を守りながら、ほかの人間以外の生き物の邪魔にならずにそういう作品づくりをしてほしいと思います。

今年はコナラが豊作で、コナラのどんぐりがものすごく落ちました。これはタヌキやリスが食べます。そして、コジュケイもバラバラになったものを食べますので、僕はどんぐりは拾いません。もし拾ったら、道路にあったものは森の中に放り投げます。でも、ハカマはだれも食べないので、ハカマを今年だけで2万個以上拾いました。これですごい作品を作ろうと思い、今やっているところです。

今年の4月に出した『日の出の森をたすけて』という作品では、泣いている男の涙がイシミカワの実です。そして、この男はヒヨドリヒョウマが涙になっています。こちらは何という木かは忘れましたが、モチの木の一種です。高知にもある木です。

 

(大谷) たくさんの方にいろいろな発表をしていただき、最後はコーディネーターとしてまとめなければいけないなと思っていましたら、田島さんの絵本の話があって、むしろそれでうまくまとめていただいたのではないかと思っております。

皆さんには、○×の旗上げアンケートにご協力いただき、大変ありがとうございました。

今日のお話、ひとりひとりのパネリストの方から色々な報告がありました。それを皆さんのこれからの生活の中で活かしていただいて、テーマにありますように「高知のいい海・山・川」へ向けて、皆さんと私たちが一緒に何か活動できればと思います。

 

108-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION