それから、透視度、化学的酸素要求量(COD)の測定を実施しています。図2.2.4と図2.2.5は、水質検査の実施状況です。
浜田市ではBOD(生物化学的酸素要求量)測定、SS(浮遊物質量)測定をしていますが、地元は地元として別に測定を実施しています。
地元の測定は年5回、上・中・下流の4ケ所で測定していましたが、平成8年からは経費と手間の関係等々で年3回、上流と下流の2ケ所に変更し、今日まで継続実施しております。
月によって多少違いますが、他の河川と比較して抜群に悪い数値が出ています。恥ずかしい話ですが、そういう状況です。
BODとSSは、年度別の表を見ると、最初の頃は悪かったのですが、だんだん減り、また上向き傾向になりつつあります。
しかし、上流はきれいになってきています。
今日の主テーマでもある「環境浄化のあかし 蛍飛び交う清流に」という見出しで、1999年6月25日の山陰中央新報に、地区民の清掃活動が実り、唐鐘川上流部にホタルが飛ぶようになった、と紹介されました。
上流の方で、夜になるとホタルがものすごく飛び交う状況が昨年から続いたということは、上流付近がきれいになったということの証しです。
また、標語とポスターの募集を、隔年に実施しています。
小学校、中学校に協力をお願いして、最近では唐鐘川だけではなく、川、海等々含め、環境問題全般を認識し、意識の高揚を図ってもらうために、「唐鐘川をメインにはしていますが、海のことでも川のことでもいいですよ」ということで、児童・生徒を対象にして実施しています。
最優秀作品の標語は、平成6・8・10年度に、A4判の1/4ぐらいのステッカーにして、各家庭、各事業所等々に配り、玄関とか台所等々、人の見やすいところに貼っていただいています。
【標語の最優秀作品】
平成6年度
「まもろうね ごみをすてない ながさない」
平成8年度
「心がけ 一つで決まる 澄んだ川」
平成10年度(2つ)
「唐鐘川 きれいにしよう 家庭から」
「のこそうよ きれいな川を 未来まで」
標語入賞者の表彰式は、1999年2月23日の読売新聞で「浜田の唐鐘川環境美化 標語入賞者決まる」と取り上げられました。
ポスター募集については、平成5・7・9・11年度に実施し、入賞作品は地元の公民館、郵便局、農協、それから浜田市主催の各種の環境週間行事等々に、大体1ヶ所2週間ぐらい展示しています。
また、町内の乾魚工場に協力要請もしております。
実は、平成6年度頃、町内会長役員等々が11ある各工場を訪問して、「魚粉や汚水を流さないようにしてください」、「網をきれいに掃除をしてください」と要請をしたのです。ところが、後から大変批判をいただきました。「何の権限があってそのようなことを言うのか」と。「保健所や市が言うのなら話はわかるけれども、地元の自治会が何を言うのだ」と、相当の批判を受けました。
そう言われるのももっともなことです。工場は地元の方が経営しておられます。地元の方がたくさん参画しておられますので、「その通りだな」ということで、以後は文書をもって毎年一回協力要請をしております。
住民の皆さんに対してもお願いをしております。
例えば、「天ぷら油、マヨネーズ、生ビール、味噌汁、米のとぎ汁、その他雑排水を流さないように」、「こし網はきれいに」という趣旨のことを、つまり、「きれいな水を流してください」、「ごみは流さないでください」という協力要請をしております。