この日、ご参集の皆様とともに、石門心学のもつ新たな可能性と課題を発見し、共有できましたことは、私どもにとりましてもこのうえない喜びでありました。この気運を継続させていくためにも、何か記録として留めておくことが大切と考え、この度このシンポジウムの内容に、パネリストの先生方による新たな原稿を加え、一冊の本として出版する運びとなりました。先生方には大変ご多忙のなか、さらなるご協力をいただきましたことに改めて深く感謝申し上げます。
本書が、多くの方々に石門心学の素晴らしさに触れる機会を提供し、混迷を極めている日本人の心の再生に少しでもお役に立つことになれば、これにまさる喜びはありません。
二〇〇一年 春
心学参前舎舎主 小山止敬
