日本財団 図書館


先ほど紙芝居「勘平さんものがたり」を初めて見せていただきましたが、このようにこの施設を有効に使っていただき、この心学講舎で人間の原点に立ち返った研修等をしていただければよいのではないかと思います。

黒川 ありがとうございました。聞くところによりますと、梅岩を教科書に採択しようといったお話もあるようですが、次に「地元からの発信」というテーマを踏まえ、ご自由に発言していただけたらと思います。

吉田 皆さんもご存じかも知れませんが、現在使われている教科書にはいろいろ問題も多うございます。その中にあって、新しい教科書をつくる会の西尾幹二会長が中心になり、新しい中学校の歴史の教科書をつくられました。現在検定の最中ですが、ここに江戸時代の思想家、哲学者として石田梅岩先生のこと、それから二宮尊徳さんのことが書かれています。もし検定が通りましたら、亀岡市と高槻市はぜひ採択をし、中学生が梅岩先生を教科書を通して学べるようにしたいものです。同時に、先生方にも梅岩先生の精神を心から学んでいただきたい。この教科書の採択については、全国的な規模で運動を進めているところです。

039-1.gif

梅岩先生と先生のお母さんは親子ですから、親子の情の深かったのは当然でありますけれども、孝行蓮の話やお母さんを芝居見物に連れて行かれた話を読んで思うことは、梅岩先生にとってお母さんの存在がどれほど大きかったか、それぞれの心の成長にお互いの存在が如何に役立ったかが痛切に感じ取れるのであります。

田中 先ほど赤根祥道さんのお話をしましたが、最近PHP文庫から「不易の人生法則」というタイトルで最新刊を出されました。帯には「正直、倹約、勤勉、質素 今改めて考える生き方の基本」とあり、それが不易ということだそうです。また、「鈴木正三・石田梅岩・渋沢栄一に学ぶ」というサブタイトルが付いていて、本の中身の約三分の二にわたって、梅岩先生のことが詳しく書かれています。一つの参考になろうかと思いますので、ここで紹介しておきます。

039-2.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION