ちなみに、そういう点で言うと、私は日本で最近、若者がいろいろな問題を起こしたりしていますけれども、一度、例えば修学旅行でラオスならラオスに連れていく。そうして、ラオスの子供たちがいかに、例えば飢えという問題と格闘しているかということを見れば、大分視点が変わってくるのではないか。そういう国がまだ世界にはたくさんある。日本の子供は、あまりにも恵まれ過ぎてまわりが見えなくなってしまっている。ですから、そういう貧しい国の視点に一度立ってみるのもいいのかなという感じがしております。
伊藤憲一(司会) 結局、日本自身がどういう生きざまをするかということが問われているのではないかなと思います。そういう意味では海洋国家というテーマを掲げてまいりましたけれども、「言葉どおりの海洋」というよりも、「理念的な海洋」を頭に描いて議論してきたような気がいたします。
そして、もう一つ、きょうの最後の議論で皆さんの意見、発言が集中したように、黙々として日本なりの国づくりをするというだけではだめで、やはりそれを対外的に発信して、伝えていく表現力を磨かなければいけない、それがどうやら結論だったように思います。
皆様、一年間、ありがとうございました。