特集
宮崎県の運輸と観光
宮崎県企画調整部 総合交通課
1 はじめに
宮崎県は、「太陽と緑の国」と呼ばれ、豊かな自然環境や人情味あふれる県民性、神話に彩られた数多くの歴史、文化財の観光資源に恵まれている。
さらに、「シーガイア」をはじめとする国際級のコンベンション施設や観光・リゾート施設の充実により、「九州・沖縄サミット外相会合」や「太平洋・島サミット」の開催が実現し、10月には「APEC運輸ワーキンググループ会合」が開催されるなど、国際コンベンションリゾートとしてのハード・ソフトにわたる基盤が整ってきた。
また、本県では、「親・子・孫三世代が輝く宮崎」の実現を目指して、諸産業の振興や福祉・保健、教育・文化の充実、総合交通網の整備に取り組んでおり、特に、総合交通網の整備については、東九州自動車道をはじめとする高規格道路や国県道などの整備による「県内1時間構想」の実現、日豊本線の高速化、空港・港湾の整備に向けて積極的な取り組みを行っている。
2 宮崎県の運輸状況について
(1) 旅客・貨物流動の現状
本県における旅客輸送人員の総数は、平成10年度で約13億人に達しており、県内移動が大部分を占めている。
県外では、九州及び東京都、大阪府との流動が多く、特に鹿児島県との間の旅客流動量は、県外旅客流動量の78.3%を占めている。
また、輸送機関別に見ると、県内旅客流動量のほとんどが自家用自動車であり、県外旅客流動は、自家用自動車、バス、航空機、鉄道の順で、県外旅行でも自家用自動車の占める割合は約80%となっている。
貨物流動量については、平成10年度で約1億9千万トンとなっており、そのうち県内貨物流動量が9割を占めている。
県外においては、鹿児島県が最も多く、大分県、福岡県と続いている。
また、輸送機関別に見ると県内貨物流動量はトラックが大半で、県外貨物量においてはトラック、海運、鉄道、飛行機の順となっている。
資料:「平成10年度 貨物・旅客地域流動調査」(運輸省運輸政策局情報管理部)