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(3) 海上交通について

 

1] 港湾の概況

大分県の海岸線は佐賀関を境に比較的単調で遠浅な県北海岸と屈曲に飛んだリアス式な県南海岸に分類され、海岸総延長は767kmに達し、これらの地形を利用して、古くから海運が発達し、特に近年は大分臨海工業地帯を中心に港勢は飛躍的な発展を見せている。

本県には重要港湾が5港あり、別府湾沿岸地域には大分臨海工業地帯の中核となっている工業港の大分港、国際観光港としての別府港、北部周防灘沿岸地域には県北開発の拠点となる中津港、南部豊後水道沿岸には石灰石及びセメントの積出しを主体としている津久見港、木材の輸入及び県南の拠点港としての佐伯港がある。このほかにも地方港湾が19港あり、大分県の経済社会発展に大きな役割を果たしている。

 

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別府港

 

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大分港

 

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津久見港

 

2] 旅客輸送

フェリー・旅客船航路は平成12年4月1日現在で10航路あり、大分〜四国〜阪神航路が2航路、大分〜中国航路が2航路、大分〜四国航路が6航路となっている。特に四国との交流が古くから盛んな本県にとっては同地域に8航路と航路が集中している。一方、旅客数については、一時は300万人を超えていた旅客数も現在年間260万人となっている。内訳を見ると、阪神、中国地方からの旅客数が若干減少傾向にあるが、本四三橋の完成による観光客の増加により、四国地方からの旅客数は約120万人を持続しており、西瀬戸地方との交流の深さが窺われる。

 

航路別カーフェリー輸送実績

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航路図

 

3] FAZ構想

東九州の玄関口として、アジア・環太平洋地域との人、物、情報の国際交流拠点の形成を目指す大分県地域輸入促進計画(FAZ計画)の中核施設として大分港大在コンテナターミナルの整備が進められており、平成8年11月に施設が供用開始されている。現在、コンテナ航路は釜山航路が2航路週3便、上海航路、香港・台湾航路が各週1便開設されている。さらに、大分港〜神戸港間の内航フィーダー航路も開設されている。これらの航路により大分港は世界各地の港と結ばれており、飛躍的に貨物取扱量が増えている。

 

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大分港大在コンテナターミナル

 

 

 

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