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物流講演会

「ハイモビリティ時代の物流と都市」

 

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九州大学経済学部 山穫ッ

 

今日こんなにたくさんいらっしゃるとは思っておりませんで、多分皆さん、私の講演ではなくて、森田先生のお話を聞きたいという一心でいらっしゃったと思っておりますので、私はきっちり時間どおりに終わりたいと思っております。前座ということで気楽にお聞きいただければと思います。

 

今日は皆さんのお手元にレジメを用意しておりますので、4点に分けまして、話を進めていきたいと思います。

 

履歴の方にも書いておりましたが、私、九州大学の大学院を出まして、その後横浜のフェリス女学院という女子大で教えておりました。私の教え子の中で一番有名になりましたのは、この間元木選手と結婚いたしました某アナウンサーといいましても、皆さんすぐにおわかりになると思いますが、に、教えたことがあるわけであります。しばらく横浜のほうにおりまして、その後滋賀の方にいったん立ち寄りまして、九大の方に7年程前に戻ってまいって、何に驚いたかといいますと、実は週刊誌の販売日がいまだに水曜日であったと、経済週刊誌の販売日がですね。大変びっくりいたしまして、私は通産省がらみの仕事の方が多かったもんですから、ベンチャー育成だとか、そういうことでお話する機会があってですね、最近は大学の先生も大学の先生というだけでは許していただけないところがありまして、「先生そんなにベンチャーとおっしゃるなら、先生が考えるベンチャービジネスとは何ですか」といわれましたので、私は「週刊誌を月曜日にきちんと九州で売る、そういう本屋をやりたい」という話をしたことがあるんです。「大学の先生って所詮そんなものなんですね」と言われてしまいましたが、私は週刊誌がやっぱり月曜日に来ないというのは大変九州にとって問題ではないかと、この情報化時代にですね、「3日遅れの便りを載せてという、あんこ椿は恋の花」という歌がありましたけれども、2日遅れの週刊誌というのはちょっと、今の情報化時代にと思うわけであります。私はその本屋の名前を「キョウクル」だとか、「イマクル」だとか、「スグクル」だとか「ジキクル」だとかそういう名前を考えていましたら、いつのまにか「アスクル」という会社ができておりまして、これが今非常に流行っているというわけでありますね。まだ「イマクル」だとか、「スグクル」という会社はないようでありますので、まだ私の会社も大丈夫かなと、まだまだこの名前も使えるんじゃないかと思っているわけでありますが。

このハイモビリティがいかに地域経済、あるいはビジネスになるかということは、もうすでに証明されているわけでありまして、実はこれはインターネットであるとか、宅配便であるとか、あるいは世界的な宅配業者になりつつあるDHLだとかフェデックスだとかですね、そういったものだけではなくて、すでに資本主義そのものが持っている本質的な側面なんだということを、まず実はご理解いただきたいなということで、私は大学の教師でありますので少し、やや、そもそも論ということで、資本主義の発展と物流というところから話を始めたいと思っているわけであります。

 

 

 

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