(4) 近畿以東から南九州への仕入れにおける直送化および海上輸送利用の可能性
1] 九州の物流拠点を経由しない近畿以東からの直送化の可能性
1) 直送化の可能性(問13)
南九州への仕入れにおいて、仕入先の工場が近畿以東にある場合、仕入先の九州の物流拠点を経由せず、近畿以東の工場から直送化する可能性について尋ねた。
その結果、「仕入れ単価が下がり、かつ発注の翌日に着荷するなら取り組みたい」とする企業が26.1%(29社)、「仕入れ単価が下がるのなら、着荷が発注の翌々日になっても取り組みたい」とする企業が4.5%(5社)あり、合わせて約3割が条件次第で直送化の可能性があるとしている。一方、「直送化に取り組む必要性を感じない」とする企業は29.7%(33社)」で、可能性のあるとする企業とほぼ同数となっている。
条件次第で直送化の可能性があるとする企業については、翌日着荷を条件とする企業が多数を占めており、これは九州域内からの仕入れでの一般的な条件と考えられる。これらの企業については、仕入先が近畿の場合は可能性があるが、関東の場合は輸送時間からみて厳しいと考えられる。一方、翌々日でもよいという企業については、関東からの直送化の可能性もあると考えられる。
また、「仕入れ単価が下がらなくても取り組みたい」とする企業は1社もなく、直送化を実現させるためには、コスト削減が前提条件となると考えられる。
なお、「その他」の主な意見としては、「(すでに)直送実施している」「メーカーの形態で工場より宮崎(費用メーカー負担)」「10t一車単位で直送。バラ商品は九州経由にて入荷」「メーカー側の物流体制に依存しているため、当社では可能性はない」「配送先である当社には別の形でのQRが求められている」「仕入先の都合で決まっておりわからない」といった回答があげられている。