(2) 海上交通の整備
1] 港湾等交通拠点の整備
ア. 古仁屋漁港の整備
・ 定期船ふ頭の整備
・ 総合旅客ターミナルの整備
イ. 古仁屋港(須手地区)の整備
ウ. 加計呂麻港(瀬相地区)の整備
エ. 集落近傍港の整備
2] 町営定期航路の充実
ア. 町営定期船「フェリーかけろま」の維持・充実
イ. 町営定期船「せとなみ」の大型化・高速化
3] 民営定期航路の維持・充実
第3節 加計呂麻地域における総合交通ネットワークの整備
大島本島の南部に位置する、加計呂麻地域(加計呂麻島、請島、与路島の3島と大島海峡に面する大島本島側の地域)は、台風常襲地帯であることや、大島海峡をはさんで離島の離島という地理的状況或いは、海岸まで迫った急峻な山岳や複雑な海岸線という地形的状況から、道路などの交通基盤の整備が進まないことや、依然として人口減少や高齢化が進むなど、奄美群島内でも厳しい条件下にある。
しかしながらその一方で、温暖な気候やサンゴの海中景観などの優れた自然、個性的な文化・歴史・伝統芸能、水産資源など多くの魅力に恵まれていることから、これらの亜熱帯性・海洋性の特性、地域資源を生かした農業や水産業、観光などの振興を図ることが期待されている。
このような中で、第2節において加計呂麻架橋に係る検討を行ったが、解決すべき多くの課題があることなどから、当面、地域住民の現実的課題となっている道路・港湾等の整備や、航路の維持・充実など、総合的な交通ネットワークシステムの構築を図っていくことが重要である。
加計呂麻地域における陸上交通及び、海上交通の整備に係る基本方向を示すと以下のとおりである。
1. 陸上交通の整備
加計呂麻地域の道路は、定期船が就航する港湾等と、各集落を結ぶ交通ネットワークの導線として、航路とともに重要な役割を果たしており、道路拡幅等の計画的な整備促進を図る。
また、バス路線については、路線バス等の適切な運行の維持・充実に努めるとともに、町営定期船との円滑な接続を図る。