(2) バリアフリー化の実態
1] ターミナル内のバリアフリー化
ターミナル内のバリアフリー化の現状を表5-5-4に示す。
■待合室のみ、あるいは待合室すらない港がある
若松港のターミナルビルは2階建てであり、町で管理運営している。その他、表5-5-4に掲げる8港には待合所があるのみである。鵜ノ瀬港にはトイレが設置されているが、他の7港には設置されていない。この7港のうち宿ノ浦港、郷ノ首港、鵜ノ瀬港の3港ではドアがあるが、残りの4港湾では屋根と壁があるのみの構造となっている。
また、若松港およびこれら8港以外の9港(ただし、うち荒川、梼ノ木、中ノ浦、大浦の4港は航路再編により寄港廃止)については待合所もなく、桟橋もしくは浮き桟橋のみとなっている。
■若松港ターミナルでは自動ドア・スロープ設置
若松港ターミナルでは出入口の幅は移動円滑化基準を満たしており、ドアは手動式開閉ドアであるが、1箇所のみ自動ドアが設置され、外へはスロープが設置され、車いすでも通行可能な対応を行っている。
ターミナルは2階建てだが、昇降設備はなく、階段に手すりが設置されている他は特にバリアフリー化への対応はみられない。2階にはレストラン、資料室などが配置されている。
■若松港ターミナルのみ身体障害者用トイレを設置
若松港ターミナルのみ身体障害者用トイレを設置している。出入口の幅は1m確保され、段差や手すり設置などの面でバリアフリーに対応している。その他鵜ノ瀬港の待合所にも簡易トイレが隣接して設置されているが、バリアフリー化への対応は特に行われていない。
■若松港ターミナルの乗船券販売所は車いす対応
若松港ターミナルでは、乗船券購入の際の出札・案内などのカウンターが車いすに対応している。他の港湾では切符は船内で購入するため、出札所や券売機は設置されていない。
■情報提供設備は未対応
運航情報に関する視覚・聴覚情報提供設備は全く設置されていない。また点字ブロックや点字案内板が設置されているターミナルもない。運航に関する情報は、全町への放送マイクによって告知される。