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2] 乗下船時のバリアフリー化

「フェリーオーシャン」「ニューたいよう」の乗下船時におけるバリアフリー化の現状を表5-3-5に示す。

 

1)フェリーオーシャン

■タラップの段差解消は未対応

「フェリーオーシャン」の乗下船には、いずれの港湾においてもタラップが使用されているが、車いす使用者に対応した段差の解消は行われていない。

このうち、福江港と若松港においては、浮き桟橋からの乗下船となるが、奈留港においては岸壁からの乗下船となるため、最大3.2mの潮の干満差によって、使用する出入口が異なり、タラップの傾斜も変化する。

 

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奈留港における乗降風景

 

■甲板室出入口に45cmのコーミング段差あり

「フェリーオーシャン」は、浮き桟橋を使用する福江港、若松港では、車両区域と同じ階にある出入口から出入りする。ただし、奈留港では、潮位に応じて、客席のある2階に直接出入りしたり、1階の車両区域側の出入口を使用して車両区域を経由して甲板室に出入りすることがある。出入口には45cmのコーミング段差が存在し、現状では、その解消等の対応はなされていない。

 

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車両区域から甲板室への出入口

 

■車両区域の通路・乗降場所の幅も不足

車両区域においては、出入口、乗降場所とも幅70cmであり、移動円滑化基準における条件(出入口有効幅80cm、乗降場所有効幅350cm)に不足している。

 

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車両区域とランプウェイ

 

 

 

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