■トイレ内の段差解消および洋式便器の設置
トイレ内の段差についてみると、便房内をあわせて3段の段差が発生している。この段差解消のために、身障者用トイレの設置等を検討する必要がある。具体的には、現在のトイレの床面を、現在の最も低い高さで統一し、洋式の便器を設置するほか、手すりなどもあわせて整備することが考えられるが、これらは大改造を必要とする。
ただし、高齢者等については、船内でのトイレの利用ニーズも高いため、船体の強度や水廻りの配置について確認をした上で、可能な限り早急な対応が望ましい。
■情報提供施設の整備
両船は大型船舶であり、客室付近の他に、車両甲板や遊歩甲板など、船内の様々な箇所において、情報提供施設を整備する必要がある。基準適合客席のみでなく、緊急時を考慮して副次的行程部分においても的確な情報が提供されるよう、文字情報を整備すると共に、特に遊歩甲板等では船内放送についても聞き取りやすいように配慮する必要がある。
4] 港までのアクセスのバリアフリー化
■路線網の見直し
佐世保市港湾局によると、五島からの利用者等は通院目的が多く、バスについても、鯨瀬ターミナルから佐世保駅前への路線だけでなく、その他の医療施設等へのシャトル便などの要望がでていることから、利用者のニーズを把握し、バス路線網の見直し等を図ることが望まれる。
■低床バスの促進
現在、佐世保市営の当該路線については、時期が未定であるものの、低床バスの導入が予定されている。高齢者や身障者等を中心とした利用促進を想定すると、より利便性の高い低床バスやノンステップバスなどの導入を積極的に検討していくことが望まれる。