■肢体不自由者・視覚障害者は「乗下船が困難」「船内のトイレ」など物理的な制約や船内での体調に関してバリアと感じる箇所が多い。
身障者について、障害別にみると、肢体不自由者については、「5]乗下船が一人では大変である、できない」が最も多く、28件中26件が選択している。次いで、「10]乗船中のトイレが心配である」についても、21件が選択している。また、「1]港までの交通手段がない、不便である(14件)」「2]港やその周りは歩きにくい、移動しにくい(14件)」「7]船内は歩きにくい、移動しにくい(15件)」など物理的な制約面のほか、「8]ゆれによる船酔いが心配である(15件)」「9]途中で体調が悪くならないか心配である(15件)」などの船内での体調面でも5割以上が気がかかりであると回答している。ただし、「3]切符が買えるか心配である」「4]出発時刻や乗り場などの情報がわかりにくい」「11]船の遅れ、寄港地などの情報がわかりにくい」などの情報提供等に対する不安は少ない。
■視覚障害者は「乗下船が困難」「船内のトイレ」に加え、「切符の購入」「乗船時の情報提供」も不安材料となっている。
視覚障害者についても、「5]乗下船が一人では大変である、できない(21件)」が最も多く、次いで「10]乗船中のトイレが心配である(17件)」となっている。また、「3]切符が買えるか心配である(12件)」「4]出発時刻や乗り場などの情報がわかりにくい(12件)」など情報提供に関する項目が高いことが特徴となっている。
■聴覚・言語障害者は他の身障者と比べ気がかりな点は少ないが、「係員へ依頼しにくいこと」「寄港地等の情報提供」は不安材料となっている。
聴覚・言語障害者については、肢体障害者、視覚障害者等と比較して、いずれの選択肢も選択する割合が低い。ただし、「6]困ったときに依頼できる係員がいない」「11]船の遅れ、寄港地などの情報がわかりにくい」については高いことが特徴であり、それぞれ14件、11件となっている。
■内部障害者は船内での体調が気がかりとなっている。
内部障害者については、「9]途中で体調が悪くならないか心配である(20件)」「8]ゆれによる船酔いが心配である(16件)」などの船内での体調等に対する不安感が強い。