第3章 長崎県の海上旅客輸送におけるバリアフリー化の実態
1. 長崎県における海上旅客輸送の現状
ここでは、長崎県における旅客航路と港湾の現状を整理した上で、バリアフリー化の観点から各航路・港湾をそれぞれの特性に基づいて類型化する。
(1) 旅客航路の現状と類型化
1] 航路の現状
長崎県の本土および離島に発着するすべての旅客定期航路について、航路名、事業者名、船種等を整理したものが図3-1-1および表3-1-1である。
多くの離島を有する長崎県においては、本土と離島を結ぶ航路がフェリー、高速船等により多数就航している。また、五島列島を中心に、離島相互間の航路も多く就航しているが、これらの多くは旅客船であり、フェリーは少ない。
本土同士を結ぶ航路としては、熊本県・福岡県と結ぶ有明海のフェリーを中心とした航路、大村湾における空港や観光施設へのアクセスとなる航路等がある。また、長崎港や離島等において遊覧船航路が開設されている。
事業者については、本土〜離島、離島相互の一部の航路が市町村による公営航路となっている。